誰か帰り道を知らないか

くたびれ果てたおっさん達の備忘録

ガード下ディスティニー / 2018年9月29日のこと

参加メンバー   そもそも   ぜっつー

 

この日、日本列島は接近する台風に戦々恐々としていた。

先日の21号で打ちのめされたのも束の間、今度は24号である。

こんな日くらいは家でゆっくり・・・するオッさん達ではなかった。

本日の興味は信貴山朝護孫子寺の空鉢堂だ。

雨の寺、傘をさしてブラブラするのもまた一興。ヒトも少なかろう。

 

実際ヒトは少なかった。

しかも寺院の系列の偉いヒトが巡察?に来るとかで本堂のなんやかやも止まってる。

まあ静かなこと、静かなこと。

本当にゆっくりと観て回る。

空鉢にもフーフーいいながら登る。ここは記憶の欠片を透かして見る場所。

何十年も前に一度だけ来た事があるココを今の記憶で補完できるかを照合する。

まあアルコールで萎縮した脳にたいした記憶は残っておらず全てはスリガラスの

向こうにあるかのようなぼんやりした景色なのだけれども。

創建時の寄進者名簿のような木看板の文字を眺め、修正箇所らしき切欠きを発見。

やはりヒトのすることは昔も今も変わらない。

そのあと近道を画策したあげく、結局遠回りになるという毎度の離れ業をやってのけた

先にひっそりと隠れるように四国八十八箇所霊場巡りのできる御堂があった。

堂守の老女に誘われる様に招き居れられる。

中にはちょっと面白い造形のモノがあったが写真にも撮りづらく断念。

よほどヒマだったのか老女のマシンガントークは熾烈を極めた。

ふりはらって退去するのに結構な気を使ってしまった。

あのまま話を聞いていたらいつのまにかお堂に取り込まれてしまうのでは?という

微かな恐怖を感じつつ。

 

そうやって寺を楽しんだあと大阪に帰ろうとクルマを走らせていると・・・

なんと道路に巨木が倒れこんでいて封鎖状態に。

我らの前の車はなんと寝台車(霊柩車)。近くの斎場から帰る途中のようだ。

そして対面の先頭はこれから斎場に向かうマイクロバス。

大変お気の毒である。

で我々はどうしたものか・・・

仕方が無いのでこのまま待っていると30分ほどで消防がやってきて木を切断、開通

してくれて解決。

***

いったんクルマを置いてから鶴橋へ。

今日のお店はどこにするー?

やっぱ鶴橋なら焼肉かねぇ、それともコリアンな家庭料理とかか。

ぐるぐるまわって決めあぐね、ガード下に行ってみる。

「!」

これは。

運命か。

満マル 鶴橋店。

なんか出来たばっかりぽい。白木がまぶしい。

ふむ。

虎穴に入らずんば・・・ いや虎穴ではないが。

虎子も必要ではないが。

そもそも逡巡する意味が分からないが。

一応照れ隠しということで。

・・・入店。

 

おっさん達はまたしても飲み、食い、満足した。

ついでに隣にバーがあったので一杯だけ仕上げしていく。

ウイスキーのうまさを噛み締めつつ台風の夜はしっとりと

ふけていくのであった。